「他人事では全くなかった台風15号と台風19号」
(他人事ではない)
我が家は、建ってから50年を超えるボロ屋です。
東日本大震災の時には、私の住む地域も今までに経験したことのない揺れと長さを経験しました。
その時の地震により、この地域近辺でも少数ですが屋根に損傷を受けた家屋が見受けられました。その被害は、同じ県内でも震度が弱と強ではだいぶ損傷数が違うように思えました。
私の家では、それまでも多少の雨漏りはありましたが。大震災により、その雨漏りが激しくなったので屋根をシートで覆っていまに至ります。
ですから、今回の千葉の台風被害は全く他人事とは思えなかったのです。
(台風と、噂話)
台風は、毎年決まってかならず遣ってきます。
しかも、最近の台風は沖縄から九州のルートだけでなく直接強い勢力で関東に上陸する台風が目立っています。私は、この傾向は、これからももっと増えるのではないかと心配をしています。
今回の台風では、国と県の対応が甘く遅く被災者に対する救援が後手に回った印象を強く与えました。それから、その対応が甘い原因について噂として、こんな話も目にしました。
国は、台風被害に対しては、毎年決まってくるものだから、被害が出ても大地震で示すような対応は敢えてしないのだ、との噂です。本当かどうかは分かりませんが、今回の台風被害に対する対応を見ていると、あながち噂だけに感じなかったと思った人もいたのではないでしょうか。
もしも、この噂に近い考えが万一にもあったとしたならば。それは逆なのではないでしょうか。台風は、毎年来ると分かっているのだからこそ十分な対策を施すべきなのではないでしょうか。
日本は、四方を海に囲まれて台風の上陸数や地震などの災害の多い国です。国民の生命財産を守るという事は武器を大量に増やす事に多くの税金を投入するよりも、憲法に則った平和外交に徹することで戦争は回避し。
一番の脅威である災害から、国民の命や生活を守る為に国民から託された税金を使用するべきなのではと思うのですが・・・。
(住民にできる事には限度がある)
2019年9月9日に千葉に上陸した台風15号は、強風により多くの家屋に甚大な被害が出ました。上陸地点の海岸沿いから内陸にかけて強風被害により屋根に損傷を受けた家屋が多く存在します。
そして、強風による電柱倒壊での停電や断水の被害も関東周辺としては近年の台風被害として想像を絶するものだったと思います。
事前に東京湾沿いから千葉の海岸沿いや埼玉南部などにかけて強風による停電予報は出ていましたが。ここまでの家屋への被害が及ぶ事は事前の予想範疇を超えていたのかも知れません。それに、例え予報により予想が出来たとしても、身を守る事以外の家屋保守の準備が出来るとも思えませんので致し方ない部分もあるのかも知れません。
しかし、その後の対応については、多くの反省点があるのではないでしょうか。
自ら吹き飛ばされた屋根の修理の為に、慣れない屋根に乗ってのブルーシート張りでの転落事故が多発しました。なかには90歳過ぎの方が自ら屋根に上らなければならずに転落死されたと言う悲しい事故も起きています。
住民一人一人が命を守ってくれと言われても、1人1人にできる事は限られてしまうのです。それを超えたから、今回も尊い命が失われたといえると思うのです。
(いまこそ災害対策国家へ)
台風15号に続いて今回の台風19号も強い勢力での上陸が見込まれました。
ですので私も、自分でできうる限りの対策はしましたが、準備だけでクタクタに疲れてしまいました。しかし、強い勢力の台風にとっては、そんなものは気休めにしかならないのかも知れません。
私も、いつ家の屋根が吹き飛ばされてしまうかとヒヤヒヤものでした。しかし、なんとか今回の台風では自宅は無事でしたが。これは、たまたま無事だっただけで同じ県内でも大きな水害にあわれた地域がでてしまいました。
そして、今回の台風被害は、関東甲信から東北にかけての大水害に成ってしまったのです。
今回、お亡くなりになった方々、そしてご家族の方々には心からご冥福をお祈りいたします。そして、被害に遭われた多くの方には、本当に心からのお見舞いを申し上げます。
災害の多い日本に住んでいる限り、いつ自分が被災者に成るのかは、全く他人事ではなく自分の事と考えるべきだと思います。
今年は台風15号19号と立て続けにこの規模の上陸がありましたが。東日本大震災以降、大きな地震が続いて起きていますし。このところ毎年のように「数十年に一度の災害の恐れが」と、聞いているような気がします。
以前の感覚で災害を仕方ない事、我慢すべき事と捉えるのではなく。
今こそ、日本は考えを転換し国民を守る為に本格的に災害対策を実施するべき時なのではないでしょうか。
そして、自衛隊を国軍にするとの考えを持つ方もいるようですが。
自衛隊を分化させ国際災害派遣隊を作り各国への支援を提供する事により、外交による国防を目指す方が日本にとって現憲法の平和精神に則るのではないかと考えるのは私だけでしょうか・・・?
(イタリアと日本の避難所)
それから、今回の災害関連情報で、日本と同じく災害の多いイタリアでの避難所の情報が、ネット情報や議員の方の国会質問でも紹介されていました。
それを観たり読んだりして、日本も、イタリアに見らない被災者ファーストを心掛けてほしいものだなと思いました。
今回の台風では、私も初めて避難所への避難も考えました。
しかし、高齢の家族やペットがいると、どうしても硬く寒い体育館の床や大勢の人の中で過ごすのは環境が激変する事による体調不良等のリスクが高まる事を容易に予見でき躊躇してしまいます。
今回の水害による犠牲者の多くは、やはり避難できなかった高齢者の方たちだったそうですが。
実際の所、なれない避難所生活で免疫や体力のない高齢者の方が命を落とす事も多いと思います。
これは今まで、日本が何度も経験してきた事で、これからの高齢化社会としては、如何に避難所での生活を快適なものにするかは深刻な問題なのではないでしょうか。
このイタリアでの避難所の情報がすべて正しいものかは分かりませんが。
イタリアの避難所では、家族を仕切るテントや、快適な睡眠の為のベットも避難所に用意されるそうです。
それから、食事も少しでも避難生活でのストレスを和らげる為にフルコースの提供やワインの提供もあるそうです。
もちろん、それらすべてが無料であり、被災した家屋の建て替え費用も全て提供されるそうなのですね。
日本とは、被災者に対する対応や考え方がかなり違っていまよね?
日本も、日本の凄い所を誇らし気に自慢する事も良いですが。
外国の素晴らしい所も素直に謙虚に取り入れて、より住みやすく安心して暮らせる国にする事が大切なのではないでしょうか。
(世界中へ報道されたホームレス排除)
日本は、世界の中でもトップクラスの金持ちの国なのだそうです。
しかし、いまでも国内では、多くの悲しみや苦しみのうちに暮らしている人たちが存在する事は事実なのではないでしょうか。
今回の台風被害のようすも世界中に報道されています。
今回の台風では、ホームレスの人たちが避難所から排除されるというような普通の常識では考えられないような事が起きました。
中国の人たちは、その報道に接して日本人は、なんと冷たい人たちなのかと思ったそうです。各国の人たちが日本に持っている良いイメージをぶち壊すような振舞いではないでしょうか。
本当に恥ずかしい事ですね。
そのような人たちが排除されるような事がないようにする事も含め。日本に住む全ての人たちが。
今日に生きて、明日に希望が持てる国に日本が成ってくれたら。
それが、私たちが日本に住む、これからの人たちに残してあげるべき国の姿なのではないかと思うのですが・・・。
「追記」
その後の台風21号により、また千葉、福島などで大雨被害が出てしまいました。
被災された方々にお見舞い申し上げます。
そして、お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りいたします。行方不明の方が二名おられるようですが、その方々がご無事で帰宅される事を心よりお祈りいたします。
やはり、災害派遣された自衛隊の方々や消防の方々には感謝しかないですね。
現在の日本の状況を考えると、日本の自衛隊は国際救助隊の様な組織も持ってほしいと思いました。
海外派兵されて、人を殺して褒められるのよりも、人命を救助して感謝される方が、どれだけ幸せでしょうか。国や人を攻撃するのではなく、それらを助けてくれた国を。
侵略や攻撃する国があるでしょうか?
万一あったとしても、他の国が許すでしょうか?
日本は、自国の為にもそのような国に成ったらよいのではないでしょうか?
と思うのですが・・・。
「(2019.10.18日)(2019.10.20加筆、修正、挿し絵3枚)」
「2019.10.27 追記を致しました」